
Mission
創業の目的・動機
司法制度改革の実質的な趣旨は、より身近で利便性の高い司法の実現にある。改革から20余年、弁護士の数は飛躍的に増大し、若手の弁護士は各々の才覚をもって自らの働き場所を探し苦悶し、時代の変革期において一定の成果を上げつつあるとは一応の評価はできる。
しかし一方で、急激な増員による歪みが現れており、弁護士業界の状況は極めて混沌としたものとなっていることは否定し得ない。新司法試験の導入によるレベルの低下が指摘されると共に、実務に就いた後のOJTの不足も問題視されている。自らの食い扶持を確保するのに精一杯で、弁護士本来の社会的使命に関する理解と忠心が不十分な様は我が国の国家制度の有り様の根幹に関わる重大且つ深刻な問題と言わねばならない。戦後日本社会は偏った個人主義、自由主義、そして物質至上主義に走り、生きることの本質的な価値、人として如何にあるべきかという道徳的価値を見失っている。弁護士にならんとする者も、高い志を掲げ崇高なる存在に自らを高めていく意気を有する者は残念ながらほとんど見当たらない。
弁護士という存在は、国の三権の一つである司法の一翼を担う者として天下国家を語る思想を持ち合わせていなければならぬものと思う。株式会社葉隠精神は、寺子屋方式の塾や各種の研究会・勉強会を主宰し、若手の弁護士にその気付きと自覚を得て貰い、且つ、より実務に関する知識を得て貰える機会を創出していくことに注力していく。そして更に、彼らが業務に集中し市民の幸せのために全身全霊で働く環境を整えるべく、彼らにとっての集客のシステムの構築を提案し力を尽くしていく。法律的な問題を内含した事案は社会に数多存在するのであって、ビジネスの現場においてこうした案件に遭遇することは決して珍しいことではない。つまり、ビジネスにおいて社会的における司法の役割を意識し理解することで、法的な問題を抽出する機会が飛躍的に増大することは明白である。株式会社葉隠精神は、そうした具体的なツールを各種提案し企業の営業活動に伴走し帯同する弁護士サービスの在り方を実現していく。そのことによって、社会の重要且つ不可欠な司法という国家作用をビジネスの現場から支えていく。このように司法制度改革の趣旨を具現化し、国民の幸せのための司法の実現に貢献していくことを企図し、今般、当該新会社の設立に至ったものである。
以 上